西岡醤油・六代目作右衛門日記

　先日テレビで、佐賀は小城の竹下製菓さんがでていました。あのブラックモンブランで有名な会社です。

私も、伊万里ですので、幼い頃から「ブラックモンブラン」と言えば、おやつの頂点みたいな存在でした。その「ブラックモンブラ

ン」が佐賀に本社があるなんて知った時は軽いショックをうけたものです。そのくらいブラックモンブランは偉大なアイスだったの

です。

さてさて番組の内容です。

商品開発担当の馬場さんという女性の方を特集した番組になっていました。佐賀大学を卒業されて、採用一人という難関を見

事クリアーし入社された方でした。研究を重ね、いろんなライバル会社の商品を買っては研究室のみんなで食べ比べしながら

開発に明け暮れる日々。ほんと大変だなと思いました。だってあの「ブラックモンブラン」を越えるような商品を期待しますからね

～

そんな中、何種類かの試作品ができたようで、上司の方に試食してもらうシーンがありました。

上司　「うわ～　このアイス　最高にまずいね～」　「こんなの売れるわけないよ～」　「こりゃ～二の次、三の次、四の次だね～」

　　　　「実に中途半端なアイスだね～」

馬場さん「・・・・・・・・・」

上司　「しかし、この食感はちょっと変わっていていいかもね～」

馬場さん「少し笑顔」

ずばっと言われた上司の言葉、自分だったらグサッときます。明日から休むかも。

しかし馬場さんは

「最初からうまくいくわけないですし・・食感をほめてくれたから、嬉しいです」と答えていました。

その前向きな言葉に感動しました。一度商品化が決まれば、何万本という商品が出荷されるわけですから、とても重大です。

そのことをとても理解されているんだなと思いました。

自分が、同じ年の頃にそんな風に考えることができただろうか？そう思いました。今だからこそ、その上司の言った言葉の大事

さ真剣さがわかるようになってきたと思います。

研究して、新商品作る大変さ、お客様に買ってもらえる商品を作る面白さ、その事を上手に教えていかなくてはならない諸先輩

の研究員の方。ほんとにご苦労様です。

私も食品製造の立場として、消費者の方々にナットクしてもらえるような商品づくりに励まなきゃと思いました。

そういえば思い出しました。商売の神様、松下幸之助氏の言った言葉を「商品はわが子と思え」、「お客様は親戚と思え」

そう思えば自然に売れる商品が出来上がると。